[movie] ブリッジ・オブ・スパイ
また! またしても「実話に基づく」!!
まぁスピルバーグは別枠ということでもいいんですが、さすがに最近多すぎて、フィクションとしての映画が、実話に基づくものと完全に現実から離れたSFやファンタジーやスーパーヒーローものに二極化しつつあるのではないかと妙な不安を覚えなくもありません。まぁそれならそれで個人的には気にせず楽しめはするんですが。
それはさておき、『ブリッジ・オブ・スパイ』ですが、監督がスピルバーグ、主演がトム・ハンクス、脚本がコーエン兄弟、ということで、これで駄作ができてきたらむしろ驚くという感じの製作陣なのですが、期待に違わぬ堅い作りの作品でした。
ただそりゃそのメンバーならそうだろ、というところはあって、主観的な満足度が高かったか、というと、必ずしもそうでもなく。喉越しが良すぎるというか、ストレート、ストレート、ストレート、三球三振、はい終わり!みたいな感覚があります。(142分もあるのに)
『リンカーン』でスピルバーグ+ダニエル・デル・ルイスだった時に普通に圧倒されて蹂躙されまくった記憶がまだ鮮明なので、何がこの違いに結びつくのか、ということを少し考えてみる必要がある気がします。
映画そのものとは少し離れますが、ベルリンは割と馴染みのある街なので、「あそこかよ!」みたいな現実の体験とのリンクが面白かったりもしました。フリードリッヒ通りは出張の時にいつも泊まるホテルのすぐそばだし、劇中でドノヴァンが乗った電車もよく乗るやつで、何というか、「実話に基づく」がボディに効いてくる感じでした。
同日公開で『イット・フォローズ』と『クリムゾン・ピーク』があるので、そっちも早めにと思っています。この後『ザ・ウォーク』も『白鯨との戦い』もあるからね!!(また「実話」)
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(追記) 『イット・フォローズ』観ました。